2012年9月3日月曜日

Martin v. Hunter's Lessee, 14 U.S. 304, 305, 4 L. Ed. 97 (1816)

連邦の下級裁判所を設置するか否か、仮に設置した場合に合衆国憲法第3編第2節の掲げる9項目のうちどのような範囲の裁判管轄権を認めるか

Facts

独立戦争時にイギリス本国に味方した者の土地が没収され、その後のイギリスとの条約で元の土地所有者への返還が定められた。没収中に州(邦)から土地を譲与された者と、元の土地所有者との間で争われた。
州裁判所は、本件土地は当該条約の対象外であると判断した。

Issues

州裁判所が条約を解釈した事件について、連邦最高裁に上訴裁判管轄権が認められるか否か

Holdings

州裁判所が連邦法(条約を含む)に関する事件で判断した場合、連邦最高裁が上訴裁判管轄権をもつのは当然である。州裁判所の判断は誤り。元の所有者に権利がある。

傍論

連邦議会は何らかの連邦下級裁判所を設置するよう義務づけられており、その下級裁判所に、合衆国憲法上、連邦最高裁が第1審としての裁判管轄権を有するとされていない事項で、しかも連邦政府に専属する事項については、裁判管轄権を与えなければならない。

権力分立制度を基本とするアメリカの統治機構において、連邦裁判所を無力化するような権限を連邦議会に認めることはできない。