2013年3月20日水曜日

Regents of Univ. of California v. Bakke, 438 U.S. 265, 98 S. Ct. 2733, 57 L. Ed. 2d 750 (1978)



Facts
カリフオルニア州立大学デービス校のmedical schoolへの入学では、定員100名について16名は少数人種枠とされて いた。
原告は白人男性で、1973年と74年の2年続けて不合格となったが、 成績開示により、少数人種枠で入った16名より成績上位であることがわかった。
そこで自らに対する逆差別だとして訴えた。

Holdings
  • Burger、Rehnquist4名: 合否 判断に人種を考慮に入れること自体が違憲。平等保護条項はcolor-blind (身体の色の考慮禁止)であることを要求する。
  • Brennan以下4名: 白人は少数人種ではないから、 多数派に負担を負わせ少数人種を優遇する区分については厳格審査ではな く中間審査を適用すべきであり、そうすれば大学の優遇策は合憲になる。平等保護条項はcolor-blindであることを要求するものではな く、差別撤廃のための善意の目的(benign purpose)については人種を考慮してよい。
  • Powell: 厳格審 査を適用する。ただし、多様性のある学生集団を保持する目的で 人種を考慮に入れた合否判断をすることは正当であり、ただ本件のように その手段として明確に数字で枠を定めることが違憲の措置になる。明確な割当(quota)は違憲だが、合否の判断に人種を考 慮してよい。
Note
 少数人種優遇策についての憲法上の審査基準については、その後の判例により厳格審査を適用することで決着した。