民事・刑事
民事訴訟は、 2人以上の私人の当事者が関与し、少 なくともそのうち1人の当事者が、制 定法ないしはコモンローの特定の規定 に違反があったと申し立てることから 始まる。
被告は原告に対して「反訴」 を起こしたり、共同被告に対して「交 差請求」したりすることもできる。た だし、これらの反訴や交差請求は、原 告の当初の申し立てと関連性を持って いなければならない。
裁判所は、1つ の紛争から生じるすべての請求を、1 件の訴訟で審理することを好む。
立証の水準
刑事: 合理的な疑いの余地がない。
民事: 証拠の優越。証拠の優越とは、本質的には「ど ちらかと言えば可能性があること」を 意味しており、刑事事件に比べて立証の度合いが弱い。
救済手段
刑事法規は、特定の犯罪に 対して裁判所が科すことのできる罰金 や刑期を例示しているる。同時に刑法は、一部の裁判所が、 犯罪常習者に対して、通常より厳しい 刑罰を科すことも認めている。重罪に対する刑罰は 軽罪に対する刑罰よりも重い。
民事の場合は、裁判所のほとんどは、普通法による救済手段と衡平法上の救済手段のいずれかを選ぶ権限を認めている。米国の裁判 所は、状況に応じて普通法上の救済手 段も、衡平法上の救済手段も、いずれ も命じることができる。
民法と刑法の違い、および救済手段 の違いを明確に示す有名な事例は、OJシンプソン事件である。
刑事で無罪に
なった後、シンプソン夫人の家族は、不法行為で死亡に至った責任があるとして、民事事件としてシンプソンを提訴した。この裁判の陪審員団は損害賠償金を支払うよう命じた。